グルナッシュとシラーは別々に醸造します。グルナッシュは3つの異なる区画から使用し、ステンレスタンクで2~3週間発酵させます。サンソーもステンレスタンクを使います。シラーは5つの異なる区画からのものを、コンクリートタンクで発酵させます。発酵後、11~12月にブレンドし、その後6ヶ月コンクリートタンクで熟成させます。グルナッシュはスパイスのニュアンス、シラーは若い樹齢のものであればカシスのような味わい、樹齢の古いシラーからはフローラルなニュアンス、サンソーは果実味をもたらしてくれます。輝きのあるダークレッド。フレッシュで熟したブラックカラントの果実の香りがあり、熟成によって次第にガリーグのハーブの香りが現れます。丸さがありフレッシュで、バランスが良いワインです。集約はしていますが、エレガントです。タンニンがあるのに、主張してきません。こういうワインこそ、レストランで様々な料理に合わせることが出来ます。
コスティエール ド ニーム ルージュ キュヴェ トラディション 2021 マス デ ブレサド【赤】品種:グルナッシュ&シラー 価格以上の丁寧な造りです
「ワイン造りの歴史に名を残す名家」「Mas」は、プロヴァンスの方言で、ドメーヌを意味します。高祖父アンリはパスツールの友人で、うどん粉病に対する亜硫酸塩による治療法を発見しました。祖父アンリはボルドーでワイン造りに携わっていたという家系です。また父ロジェは、まさにパイオニア的存在で、この地に初めてカベルネ ソーヴィニヨンを植えたり、樽熟成の白ワインを造ったりしました。シリル マレスは引き継ぐ前に、モンペリエで栽培や醸造学を勉強し、カリフォルニアやチリにも修行に行きました。「畑はまさに南ローヌ」畑の土壌は、第四期時代のローヌ特有の小石が5~10mの深さまであり、まるでシャトーヌフ デュ パプの畑のようです。また、ミストラルも吹き、行政的にはラングドックに位置していますが、「ローヌワインとしてとらえて欲しい」と考えています。ミストラルは、害虫を避け、雨が降っても葡萄を乾かし、湿気から守る、「最大の友」です。各畑別、葡萄品種別で、それぞれのポテンシャルを大切にしたワインを造っています。「飽くなき品質向上への努力」醸造については父親のロジェ マレスが確立し、シリル マレスの代になりさらに品質が向上しました。世界的な評価も高まり、地元でも人気の高いこのドメーヌのワインには、常に生産量を超えた予約が入るほどです。しかしシリル マレスは品質にもまだまだ満足することなく、さらにその上を目指すべく日々努力を続けています。非常にバイタリティ溢れるシリル マレスの造るワインは、さらに品質向上を続けることでしょう。<評価>ヒュー ジョンソン「ポケット ワイン ブック2019」で、最高の生産者として掲載。