村の入り口に位置する畑で粘土石灰岩の土壌。2~3年樽で14ヶ月熟成。黄金色で柑橘系の香りのフルーティーなワイン。アタックに酸を感じ、ストレートでメリハリのある味わい。
セリニー サヴィニー レ ボーヌ ブラン 2021【白】品種:シャルドネ 本拠地サヴィニーで女性醸造家が造るピュアできれいな味わい
女性のつくり手が醸し出すフェミニンなスタイルラドワ・セリニーのセリニーと同じ綴りなので、てっきりセリニー村の造り手とばかり思えば、じつはサヴィニー・レ・ボーヌ。セリニーとはふたり姉妹の姓であった。
ドメーヌはサヴィニーを中心に7ヘクタールのブドウ畑を耕作し、現当主のマリー・ロールで4代目となる。19世紀末、姉妹の曽祖父がサヴィニーに移り住み、ブドウ栽培を開始。ドメーヌは曽祖父から祖父、祖父から父へと受け継がれた。
男兄弟はなく、長女のマリー・ロールはボーヌの醸造学校を卒業し、1988年から父の元で修行。小さい頃から祖父の畑仕事につき沿うほど、ブドウ栽培とワイン造りの申し子だったという。
2歳年下の次女フランシーヌは大学で薬学を専攻。しかし、”ブルゴーニュのテロワールに呼ばれ”、彼女もまたワイン造りを志し、94年からボーヌの醸造学校に通い始めた。そんな矢先、ふたりの父が95年に急逝。それぞれ25歳と23歳の若さで、ドメーヌの舵を任されることになったという。
2016年には、フランシーヌが急逝し、一時フランシーヌのご主人であるジャン・リュック・ルソーがサポートしていたが、現在はマリー・ロールがドメーヌを支えている。
ブドウ栽培はリュット・レゾネ。収穫は熟練の人々による手摘みで、ブドウが潰れないよう10キロの小さな収穫箱を使っている。
醸造所での選果は厳しく、2割ものブドウをはずすことも珍しくない。
白ワインの醸造は、全房で圧搾後、小樽発酵。樽香に注意を払い、1~4年使用した樽を用いる。熟成期間は12~14ヶ月で、ワインに滑らかなテクスチャーを与えるため、その間バトナージュを行う。
赤ワインは、ブドウを100パーセント除梗。ステンレスタンクで発酵を行い、キュヴェゾンの期間は平均25日。毎日、ピジャージュを1回、ルモンタージュを1回の抽出する。
タンクからワインを引き抜いた後、白と同じく1~4年使用した樽に移して14~16ヶ月の熟成を施す。
2012年に待望の特級畑、コルトン・シャルルマーニュがポートフォリオに加わった。
ワインはブルゴーニュの伝統的なスタイルに加えて、フェミニンなタッチが感じられる。