早朝に手摘みして収穫したブドウを畑と醸造所で各1 回ずつ選果。ブドウは除梗した後、品種毎別々に発酵。ステンレスタンク(一部は卵型のセメントタンク)で野生酵母のみで自発的に発酵。醸造中はSO2 も含めいかなるものも添加せずに醸造。マセラションは最初の5 日間はマセラシオン・カルボニック、その後、アンフュージョンで3~4 週間。
圧搾後、リュドナー・ペルトとグルナッシュは樽(新樽は用いない)、サンソーは卵型のセメントタンクと樽に移し、カリニャンは引き続きステンレスタンクで、マロラクティック発酵と熟成。
熟成後にアッサンブラージュを行って無清澄・無濾過で瓶詰め。2021 年の収穫日は、サンソーが9/19~20、リュドナー・ペルトとグルナッシュが9/21、カリニャン10/5。SO2 は瓶詰め前に限り2mg/l のみ添加。2022 年7 月時点でのSO2トータルは13mg /L。アルコール度数は12.5 度。総生産量10,000 本。
味わいのコメント:プラムやスグリ、スパイスなどの複雑な香り。口中には、しっかりと熟した果物や灌木、香辛料などの風味が感じられる。タンニンは絹のように柔らかく、ブルゴーニュ的なフレッシュ感とエレガントさが感じられる味わい。余韻には心地良い旨味が残る。
Le Presbytère ル・プレビテールとはキリスト教の司祭の館のこと。ドメーヌの中に、かっての村の司祭の館があり、現在、その石造りの丸天井の建物の中でマス・ダルゾンのワインを熟成させていることから、キュヴェ名がル・プレビテールと命名されました。
フォジェール ル・プレビテール 2022 マス・ダルゾン【赤】品種:サンソー75%、リュドナー・ペルト&グルナッシュ 20%、カリニャン 5%
Mas d’Alezon マス・ダルゾンは、ラングドックのピノ・ノワールのパイオニアであるドメーヌ・クロヴァロンを独学で牽引してきたカトリーヌ・ロックが、1997 年にクロヴァロンの南隣の村のフォジェールに購入した畑によるドメーヌです。マス・ダルゾンの畑はクロヴァロンよりもさらに標高の高い300〜470mの冷涼な場所に位置しています。AOC フォジェールの栽培区域内で最も北に位置し、最も標高の高い場所(470m)であるため、一般的に温暖なラングドックとは対照的に、冷涼な気候の特異なミクロクリマを享受しています。栽培面積は現在10ha で、赤ワイン用ブドウ6 品種(リュドナー・ペルト、サンソー、カリニャン、ムールヴェードル、シラー、グルナッシュ)、白ワイン用ブドウ5 品種(クレレット・デュ・ラングドック、ルーサンヌ、グルナッシュ・ブラン、グルナッシュ・グリ、マルサンヌ)が栽培されています。畑は品種毎区画に分かれ、1ha を超える区画はムールヴェードルとシラー、グルナッシュの区画しかありません。その他は全て1ha 以下の小さな区画になっています。畑全体の平均樹齢は30 年ほどですが、グルナッシュ、サンソー、カリニャン、リュドナー・ペルト、グルナッシュ・ブランなどの主要品種は平均樹齢50 年の古木で、特にカリニャンは樹齢100 年を超えるプレ・フィロキセラのブドウ木で、接ぎ木していない自根のブドウ木です。※リュドナー・ペルと:葉の裏側が綿毛で覆われたGrenache Poilu グルナッシュ・ポワリュのカタルニアでの名称とのこと。グルナッシュ・ノワールに良く似ており、ラングドック・ルーションのAOC ワインに公式に使用認められ広く使われている。通常のグルナッシュ・ノワールに比べて腐敗に冒されにくい特徴を持っている。