生物多様性とテロワールを尊重したビオロジックを創業時より実践。2022年に認証を取得予定。また、2021までにビオディナミへと移行する計画。醸造:3~4日違いで手摘みで収穫した異なる品種のブドウを全てアッサンブラージュしてセメントタンクで野生酵母のみで一緒に発酵。発酵終了後、樽に移し、マロ発酵とシュール・リーの状態で熟成。熟成期間は10ヶ月。無濾過で瓶詰め。2018ヴィンテージの総生産量は1,586本
ニグリンヌ 2020 ラロック・ダンタン 品種:マルベック40% 、カベルネ・フラン30%、プリュヌラール10%、コット・ア・ピエ・ルージュ5%、ネグレット5%
ドメーヌ・ラロック・ダンタンは、地質学の世界的権威リディア&クロード・ブルギニョン夫妻が2002 年に南⻄地方のカオールに⼟地を購⼊して、創設したドメーヌです。90 年代から、DRC、ルロワ、ルフレーブ、ジャック・セロスなど世界の超⼀流ドメーヌの畑の⼟壌分析をしてきたブルギニョン夫妻は、いつか引退した後に自分自⾝でワイン造りをしたいという夢を抱いていました。 地質コンサルタントとして数多くの造り手にアドバイスをしながらも、顧客が彼らの全てのアドバイスを必ずしも実践していないことから、夫妻は顧客達のモデルとなるようなワイン造り、つまり、テロワールを尊重したブドウ栽培を⾏えば、『グラン・ヴァン』を造ることができるということを証明したいと考えていました。『テロワールは品種よりも強い』信念から⽣まれた南⻄のグラン・ヴァン二⼈は、農薬が⼀切使われたことのない、汚れていないピュアな畑を求めて、2002 年、カオールのコース(台地)にある⾒捨てられた荒れ地の森を購⼊します。夫妻は、その荒れ地を6 年掛けて開墾・整地したのです。森林の株を引き抜いて整地した後は、2 年間小⻨を栽培して⼟壌を整え、その後は周りの森で取った⽊やブドウ剪定の際に切ったブドウ⽊を細かいウッド・チップにして表⼟に敷き詰めて自然に堆肥化させ、地中の微⽣物を活性化させるという取り組みを⾏いました。ブルギニヨン夫妻による、ビオとテロワールの有益性ブドウなどの植物は微生物の助けがなければ地中から養分を吸収することができません。なぜなら、微生物は土中の有機物を分解して、根が吸収しやすいように消化を助けてくれるからです。一⽅の微生物は、根から栄養豊富な分泌物をもらって、根の周りに生息しています。根と微生物は、このような栄養分の交換をしながら共生しているのです。しかし、殺虫剤や除草剤などの化学農薬は浸透性であるため、植物の奥深く、根にまで達して、根の周りに生息する微生物を死滅させてしまいます。そうすると、この植物と微生物の栄養交換がなくなってしまいます。根から養分が吸収されることもなくなり、結果的にテロワールの特徴がワインに現れることはなくなってしまうというわけです。つまり、畑が生きた土壌でなければ、ワインにテロワールが表現されることはないのです。