マンドリオーロは「牧草地」の意味で、ラベルには牛が描かれています。使用している葡萄は、主にアッヴォルトーレやバルバスピノーザと同じファットリア ポジェッティの畑のものです。ポジェッティの畑の葡萄はすべて一番規定が厳しいD.O.C.モンテレージョ マッサ マリッティマに合わせて栽培しています。この品質の高い葡萄をスタンダードな価格のマンドリオーロにも使っているため、非常にコストパフォーマンスは高いと言えます。収穫は9月の第2週と第3週で、葡萄品種によって異なります。発酵は温度管理したセメントタンクで行います。15日間、1日2回ポンピングオーバーします。その後、瓶詰して、出荷までさらに3ヶ月置きます。とてもフレッシュで、ベリー系の香りとフルーティさがあり、最初のひと口でトスカーナへといざないます。「粘土質を感じる凝縮されたしっかりとした味わいがあり、お肉にぴったり。肉バルや焼肉のお店にお薦めしたい」と生産者のジュリオは話していましたとのこと。
マンドリオーロ 2022 モリスファームズ 【赤】Gv:サンジョヴェーゼ80% その他 手軽ながらトスカーナのサンジョヴェーゼのお手本
今日のモリスファームズを築き上げた現当主ジュリオ パレンティーニの父アドルフォの業績は計り知れません。それまでの質より量のワイン造りから、品質重視のワイン造りへと方向転換を図りました。そして、様々な改革や従業員のマインドを変えていく(収量制限、作業のタイミングなど)ことに非常な労力を使いました。また1988年に、コンサルタントとしてアッティリオ パーリを迎えたことも転機となりました。当時は、ワインメーカーがおらず、アドルフォは独学でワイン造りを行っていたため、ヴィンテージによって品質のばらつきがありました。パーリの助言によりグリーンハーベストや新しい醸造技術の導入、当時まだ珍しかったフレンチオーク樽での熟成など様々な改革を行いました。その結果、毎年安定した良いワインが出来るようになり、またアッヴォルトーレが生み出されました。
モレッリーノ ディ スカンサーノが、'07年からD.O.C.G.に格上げされたのは、モリスファームズと他の2つの生産者によるもの、と高く評価されています。イタリアでも「モレッリーノと言えばモリスファームズ」と名前を挙げられるほどです。
「モーリス・ファームズはマレンマのワイン界では重要な名前の一つだ。ワイナリーは二つの農園に分かれていて、一つはモンテレージョDOC地区のマッサ・マリッティマにあり、もう一つはモレッリーノDOCG地区のポッジョ・ラ・モッツァにある。二つの農園があるので、生産量はかなり多く、醸造技術は確かで、ワインの価格はまさに適切なものだ。このワイナリーの名前が看板ワインであるアッヴォルトーレと強く結び付いていることは否めないが、ベースのモレッリーノやモンテレージョも安定感があるし、モレッリーノ・リゼルヴァも時々驚くべき出来栄えであることがある。(イタリアワインランキング)」ヒュー ジョンソン「ポケット ワイン ブック2019」で★★★、モレッリーノ ディ スカンサーノの最良生産者として評価。稲葉