手摘みで収穫したブドウを直接圧搾し、発酵タンクで野生酵母のみで自発的に発酵。酵素や酒石酸、濃縮物、矯正剤、安定剤、その他の醸造添加物は一切付け加えずに醸造。その後、シュール・リーの状態で自発的なマロ発酵と熟成。マストの一部は、瓶内二次発酵を行う際のリキュール・ド・ティラージュとして使用するためにすぐに冷却して保存します。ボトリングの際に、この冷却保存しておいたブドウ果汁を添加して、瓶内二次発酵を行います。ブドウ果汁以外の糖分や酵母、亜硫酸などの添加は一切ありません。また、濾過も清澄もデゴルジュマンも行いません。このため、澱に由来する濁りがあり、残糖も殆どないナチュラルなアプローチで造られたフリッツァンテです。SO2は醸造中も瓶詰め時も無添加。
2020ヴィンテージの総生産量は1,000本。アルコール度数は11.5度。2021年7月時点のSO2トータルは6mg/l
イ・カンジャンティ スキッゾ・ロゼ【ロゼ・微泡】 Gv:プリニョーロ・ジェンティーレ 生産量は1000本。SO2トータルは6mg/l
I Cangianti イ・カンジャンティは、ウンブリアとトスカーナの境界に誕生したユニークなワイナリーです。ワイナリーを運営するMatteo & Luca Stoppinin マッテオとルカのストッピーニ兄弟は、まだ22 歳と20 歳。学校でブドウ栽培やワインについて学んだことはなく、別の分野の勉強をしていました。しかし学業を修めた後、オフィスで働くよりも自然の中で自然と触れ合って働きたいと思い、家族と共に2019 年にワイナリー設立し、全くゼロからスタートしました。二人は、イタリアで数多く行われるワインのイベントに参加してワインを味わってみたものの、気分が悪くなることが多く、それで、誰もが味わえるナチュラルワイン造ろうと思い立ったのだそうです。もともと二人は自然が大好きでした。子供の頃に彼らの祖父母が伝統的なアーティザナル(職人的)な方法で自然なワインを造っていて、そこで多くのことを教えてもらったそうです。祖父母はペルージャ出身で、ウンブリアのブドウ畑で農薬を使わずに栽培したブドウをセメントタンクで醸
造していました。アルコールは高くなく、飲みやすく、亜硫酸無添加で濾過もしていない、現在で言うヴァン・ド・ソワフでした。二人は、この祖父母が造っていた古き良き自然なワインを現代に蘇らせたいと思い、祖父母から受け継いだ伝統と教えを現代にアジャストさせてナチュラルワイン造りを始めたのです。ブドウ畑はウンブリアとの境界に近いヴィノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノにあります。栽培面積は4ha で、全て借りている畑でプリニョーロ・ジェンティーレ(サンジョヴェーゼ・グロッソ)を栽培しています。認証を受けていませんが栽培はビオロジックです。春先に畑の表土を耕耘し、ブドウの成⾧期には畝の間にカバークロップを自然に生やしています。ヴィノ・ノービレの中心にある畑ですが、二人はDOCG ワインには全く興味がなく、全てテーブルワインのカテゴリーにしてナチュラルワインを造っています。このため、赤ブドウと白ブドウを混醸し
たキュヴェや、プリニョーロ・ジェンティーレのフリッツアンテなど、一昔前であれば考えられないとても自由なワイン造りをしています。栽培しているプリニョーロ・ジェンティーレとは別に、ウンブリアの地場品種であるガメィ・デル・トラジメーノ(グルナッシュ)をウンブリアのトラジメーノ湖の近くにある叔父のビオロジックのブドウ畑から購入。また、白ブドウのサン・コロンバーノとマルヴァシア・トスカーナは、シエナで、ビオで栽培をしている友人から、プリニョーロ・ジェンティーレのブドウと交換で譲ってもらっています。イ・カンジャンティの醸造所は自宅のあるウンブリアのペルージャにあります。自宅の地下の小さなカレージで醸造を行っています。このため、近所の人から「ガラジスト」と呼ばれています。醸造においては、亜硫酸や醸造添加物、化学製品を一切使用せずに、野生酵母で自発的に発酵を行い、無清澄、ノンフィルター、亜硫酸無添加で瓶詰めしています。Cangianti カンジャンティとは、『虹色』や『変化』を意味します。ナチュラルワインは、醸造や熟成過程、そして抜栓した後も、虹のように刻々と変化していきます。まるで小さな赤ちゃんの
世話をするように見守らなければならないことから『カンジャンティ』と命名されました。各キュヴェのエチケットは、家族一人一人にインスピレーションを得て、Davide Fascia ダヴィデ・ファッシャ
というストリートアーティストが描いたもので、それぞれ家族一人一人のポートレートのイラストになっています。ワインは既にアメリカ、イギリス、デンマーク、オーストラリアに輸出されています。