畑は、オッフィーダとアスコリ ピチェーノ、カステロ ディ ラーマにあります。標高は200~300mで、主に粘土土壌、オッフィーダは花崗岩、アスコリは砂が混じっています。粘土質土壌なのでスパイシーなワインになります。10月半ばの早朝か夕方に収穫して、小さな箱に入れ、冷却して運びます。除梗し、100hLのタンクに入れます。このタンクは、発酵中の果帽を壊し、マストと果皮をより接触させ、色やポリフェノールの抽出を促進します。約20日間醸しを行います。フレンチオークのバリック(新樽)で約16ヶ月熟成させます。深い赤紫色、バニラ、ブラックベリーやプラムを思わせる香りが広がります。カシスやリコリス、ナツメグ、シナモンなど様々な風味が感じられます。持続性のある味わいは温かみがあり、リッチで調和の取れたワインとなっています。「ソレスタ」は、トロント川に架かるローマ時代の橋の名前にちなんでいます。ロッジョにより近い味わいを、よりリーズナブルに楽しんでいただけます。
ロッソ ピチェーノ スペリオーレ ソレスタ 2019 ヴェレノージ 【赤】Gv:モンテプルチャーノ70%、サンジョヴェーゼ30%元の葡萄の良さが味わいのバランス
「1984年若い二人が、アスコリ ピチェーノでゼロからワイン造りをスタート」 当時アンジェラは20歳、夫のエルコレ は25歳でした。親は跡を継ぐことを望みましたが、自分たちがやりたい仕事で成功したいと考えました。僅か9haの畑で、ロッソ ピチェーノ イル ブレッチャローロとファレーリオの二種のみでスタートしました。当初は資金も無く、親の援助も得られず、ワイン造りの知識もなく、産地としても無名だったため、今日のような成功を収めるまでには大変な苦労がありました。昼は畑とセラーで働き、夜は懸命にワイン造りの勉強をしました。現在、家族経営のワイナリーとしてはマルケ州で2番目の規模となり、世界48ヶ国に輸出するまでとなりました
「アドリア海とアペニン山脈に挟まれた、葡萄栽培に理想的な環境」 畑は全てが斜面に位置します。日中は日当たりがよく葡萄を湿気から守り、冷たい海風が吹き抜け、雨が降っても葡萄を乾かします。日夜の寒暖差が激しく、ワインに豊かな香りと酸をもたらします。
「土着品種へのこだわり」 赤はサンジョヴェーゼとモンテプルチャーノをブレンドしていることが特徴です。白は、地葡萄のペコリーノやパッセリーナを使用します。それは、自分の故郷とその葡萄を愛しているからです。また、人々に分かりやすく、品種の個性が際立つことも理由です。
「スタンダードクラスはヴェレノージを知るきっかけ」 全てのワインについて同じ姿勢で向き合い、同じ労力をかけています。それは、エントリーレベルのワインは、幅広い人々の元に届き、ヴェレノージのワインを知るきっかけとなる名刺のようなものだと考えるからです。また自分が造りたいスタイルに合わせるのではなく、ワインが語りかける声に耳を傾け、ワインの個性に沿った造りを心がけています。<評価>
評価 ヒュー ジョンソンの「ポケット ワイン ブック2019」ではロッソ ピチェーノの最良の生産者として掲載。イタリアワインのガイドとして名高い「ガンベロ ロッソ」等で毎年のように高評価。